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失業保険の手続きでは、賃金日額・所定給付日数・待期・給付制限といった、日常では使わない 用語が次々に出てきます。それぞれが受け取れる金額と時期に直接影響するため、意味を押さえて おくと手続きの見通しが立ちます。
基本手当とは、雇用保険の被保険者が離職して失業の状態にあるときに支給される給付で、一般に「失業保険」と呼ばれるものです。
1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職前6か月の賃金合計を180で割った賃金日額に、年齢と賃金に応じた給付率を掛けて求めます。受け取れる日数(所定給付日数)は離職理由・年齢・被保険者期間で決まります。
賃金日額とは、離職前6か月間に支払われた賃金の合計を180で割った額で、基本手当日額の算定の基礎になる金額です。
賞与や3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含めません。年齢帯ごとに上限が、全年齢共通で下限が定められており、その範囲に収まるよう調整されます。
基本手当日額とは、失業保険として1日あたりに受け取れる金額で、賃金日額に給付率(60歳未満は50〜80%、60〜64歳は45〜80%)を掛けて求めます。
賃金日額が低いほど給付率は高くなります。1円未満は切り捨てで、年齢帯ごとの上限額と全年齢共通の下限額が適用されます。
所定給付日数とは、基本手当を受け取れる日数の上限で、離職理由・離職時の年齢・雇用保険の被保険者期間の組み合わせによって90日から360日の範囲で決まります。
一般の離職者(自己都合など)は年齢に関係なく被保険者期間だけで決まり、90日から150日です。特定受給資格者と一部の特定理由離職者は年齢も加味され、最大330日になります。就職困難者は最大360日です。
待期とは、受給資格の決定を受けた日から、失業の状態にある日が通算して7日間経過するまでの期間で、この間は基本手当が支給されません。
離職理由にかかわらず全員に適用されます。この期間中に就労して失業の状態でなかった日は待期に算入されないため、その分だけ満了が後ろにずれます。
給付制限とは、正当な理由のない自己都合退職や重責解雇の場合に、待期の満了後さらに基本手当が支給されない期間のことです。
離職日が2025年4月1日以降の自己都合退職は原則1か月です(改正前は2か月)。5年以内に2回以上の自己都合退職で受給資格の決定を受けている場合と重責解雇の場合は3か月になります。対象の教育訓練を受けると解除されます(重責解雇を除く)。
特定受給資格者とは、倒産や解雇など会社側の事情により再就職の準備をする時間的余裕なく離職を余儀なくされた人のことです。
給付制限がなく、所定給付日数も一般の離職者より多くなります。受給資格の要件も離職前1年間に被保険者期間6か月以上と緩和されます。国民健康保険料の軽減の対象にもなります。
特定理由離職者とは、有期労働契約が更新されなかった場合や、体力の不足・家族の介護・配偶者の転勤など正当な理由のある自己都合により離職した人のことです。
給付制限がありません。有期契約が更新されなかった場合については、離職日が2027年3月31日までであれば特定受給資格者と同じ所定給付日数の表が適用される時限措置があります。
重責解雇とは、自分の責めに帰すべき重大な理由によって解雇されることをいい、給付制限が3か月になります。
教育訓練による給付制限の解除の対象外です。所定給付日数も特定受給資格者ではなく一般の離職者の表が適用されます。
被保険者期間とは、雇用保険に加入していた期間のうち、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある月を1か月として数えた期間のことです。
賃金支払基礎日数が11日以上の月が必要な月数に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の月を1か月として計算します。転職しても一定の条件を満たせば前職の期間を通算できます。
受給資格決定日とは、ハローワークで求職の申込みをして受給資格が認められた日のことで、待期や給付制限などすべての日程の起点になります。
離職日ではありません。離職票が届くまでに2週間前後かかることが多く、手続きが遅れるとその分だけ支給の開始も遅れます。
失業認定日とは、失業の状態にあることの確認を受けるためにハローワークへ行く日で、原則として4週間に1度指定されます。
認定を受けた期間の日数分の基本手当が、通常は1週間程度で振り込まれます。認定を受けるには原則として定められた回数の求職活動の実績が必要です。
再就職手当とは、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある状態で安定した職業に就いたときに支給される一時金です。
支給率は支給残日数が3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%です。算定に使う基本手当日額には基本手当そのものとは別の低い上限があります(59歳以下6,745円、60〜64歳5,454円)。
任意継続とは、退職後も在職中に加入していた健康保険を最長2年間続けられる制度で、退職日の翌日から20日以内の申請が必要です。
在職中は会社と折半していた保険料を全額自分で負担します。保険料の算定に使う標準報酬月額には上限があり、令和8年度は32万円です。
退職所得控除とは、退職金にかかる税金を計算する際に収入から差し引ける控除で、勤続20年までは1年あたり40万円、20年を超える部分は1年あたり70万円です。
最低でも80万円が保障されます。勤続年数の1年未満の端数は切り上げます。控除を引いた残りの2分の1が課税対象になりますが、役員等で勤続5年以下の場合はこの2分の1の適用がありません。
データ最終確認: 2026年8月17日 / 次回の制度改定予定: 2027年8月1日