退職後の手続き
転職エージェントや求人サイトの利用は求職活動実績になるか
なります。許可・届出のある民間職業紹介事業者(転職エージェント)での求職申込み・職業相談・職業紹介は求職活動実績の5区分の1つで、求人サイトからの応募も1つの求人につき1回の実績になります。登録しただけ・閲覧しただけは実績になりません。
自分の条件では、いつ・いくらになるか。 退職理由・年齢・勤続年数・月収の4つで計算します。
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法律は民間の職業紹介事業者を名指ししている
雇用保険法15条5項は、失業の認定を、受給資格者が求人者に面接したこと、職業を紹介され又は職業指導を受けたこと、その他求職活動を行ったことを確認して行うと定めています。職業紹介の主体として、条文は公共職業安定所と並べて「職業紹介事業者等」を挙げています。
求職活動が問われる理由は、同法4条3項の失業の定義にあります。給付の対象は離職したことではなく、労働の意思と能力があるのに職業に就けない状態です。転職エージェントや求人サイトを通じて職を探す行為は、その意思と能力を示す活動として条文の枠に入ります。
条文が名指ししている行為は面接・職業紹介・職業指導の3つで、回数は条文にありません。どの行為が実績になり、認定対象期間に何回必要かの全体像は求職活動実績になるもの・ならないものにまとめてあります。この記事は、そのうち民間の事業者を使う場合だけを掘り下げます。
失業の認定は、厚生労働省令で定めるところにより、受給資格者が求人者に面接したこと、公共職業安定所その他の職業安定機関若しくは職業紹介事業者等から職業を紹介され、又は職業指導を受けたことその他求職活動を行つたことを確認して行うものとする。
条文が名指ししているのは面接・職業紹介・職業指導の3つで、職業紹介の主体にはハローワークのほか職業紹介事業者等が含まれています。
エージェントは「民間事業者等」、求人サイトは「求人への応募」に当たる
東京労働局が公開している資料は、実績となる活動を5つの区分に整理しています。転職エージェント(民間職業紹介事業者)と派遣会社(労働者派遣事業者)は「許可・届出のある民間事業者等が実施するもの」の区分に入り、そこでの求職申込み、職業相談、職業紹介、求職活動方法等を指導するセミナーが実績として挙げられています。
求人サイトの利用は別の区分で受け止められます。求人への応募の区分には「応募書類の送付、面接、オンライン自主応募」が挙げられており、サイトから自分で応募する行為はここに当たります。求人情報提供会社が実施する職業相談や、個別相談ができる企業説明会は、公的機関等の区分に含まれています。
同じサービスでも、何をしたかで区分が変わります。区分を決めるのはサービスの名前ではなく行為なので、申告するときも「どこに登録したか」ではなく「何をしたか」が問われます。

| 行為 | 労働局の資料の区分 | 実績になるか |
|---|---|---|
| 転職エージェントでの求職申込み・職業相談(面談)・職業紹介 | 許可・届出のある民間事業者等が実施するもの | なる |
| 転職エージェントが行う求職活動方法等を指導するセミナー | 許可・届出のある民間事業者等が実施するもの | なる |
| 派遣会社での求職申込み・職業相談・職業紹介 | 許可・届出のある民間事業者等が実施するもの | なる |
| 求人サイトからの応募(応募書類の送付、オンライン自主応募) | 求人への応募 | なる |
| 求人情報提供会社が実施する職業相談・個別相談ができる企業説明会 | 公的機関等が実施するもの | なる |
| エージェント・派遣会社への単なる登録 | 実績にならないもの | ならない(やり取りがあれば、なる) |
| 求人サイトでの単なる求人情報の閲覧 | 実績にならないもの | ならない |
登録しただけは実績にならず、やり取りがあれば実績になる
同じ資料は、実績にならないものとして「インターネット等による民間職業紹介事業者、労働者派遣事業者、地方公共団体の行う無料職業紹介事業への単なる登録」を挙げています。登録の手続を済ませただけで、事業者との間にやり取りが何もない状態がこれに当たります。
その直後に但し書きが付いています。登録に際して希望条件面等について話し合う場合や、具体的な派遣先や求人の提示があってそれに答える場合など、事業者との間でやり取りがあれば求職活動実績になるとされています。
分かれ目は、登録という手続ではなく、事業者との間で中身のあるやり取りが起きたかどうかです。面談で希望条件を話し合った、紹介された求人に応募する・しないを返答した、といった事実が実績の核になります。
- 登録に際して希望条件面等について話し合う場合 — 実績になる
- 具体的な派遣先や求人の提示があり、それに答える場合 — 実績になる
- インターネット等による単なる登録 — 実績にならない
数え方 — 1つの求人は選考が進んでも1回、応募した期間は1回で足りる
求人サイトやエージェント経由で応募した場合、書類選考、筆記試験、採用面接等が1つの求人に係る一連の選考過程であるときは、そのいずれまでを受けたかにかかわらず1回の応募として取り扱われます。1社に応募して面接まで進んでも、実績は応募1件ぶんです。
一方で、必要な回数の側に応募の特例があります。北海道労働局の案内は、認定対象期間中の実績は原則2回以上としつつ、求人への応募を行った場合はその期間の実績が1回でよいとしています。回数の運用は管轄の公共職業安定所で異なりうるため、回数の原則と例外とあわせて、受給資格者のしおりで確認してください。
東京労働局の資料は、職業相談に引き続き職業紹介を受けた場合を、一連の活動でも2回以上の求職活動実績とみなす場合として挙げています。エージェントの面談で相談を受け、その場で求人の紹介を受けた場合にこの扱いが当てはまるかどうかは、失業認定申告書の記載をもとに管轄の安定所が判断します。当サイトが結果を保証することはできません。
認定対象期間に必要な求職活動実績の回数
- 原則
- 2回以上
- 求人へ応募した期間
- 1回
出典: 北海道労働局「失業の認定に必要な求職活動実績」 / 最終確認: 2026年9月17日
認定日には失業認定申告書に書いて申告する
実績は認定日に申告して確認を受けます。雇用保険法施行規則22条1項により、受給資格者は認定日に管轄の公共職業安定所へ出頭し、受給資格者証を添えて(受給資格通知の交付を受けている場合は個人番号カードを提示して)失業認定申告書(様式第十四号)を提出したうえで、職業の紹介を求めなければなりません。認定日の流れは失業の認定日にすることにまとめてあります。
確認の対象は申告書の記載です。施行規則28条の2第1項は、管轄公共職業安定所の長が失業認定申告書に記載された求職活動の内容を確認するものと定めています。エージェントの面談も求人サイトからの応募も、申告書に活動として書いて初めて確認の対象になります。
東京労働局の資料は、求職活動の実績について利用した機関への問い合わせ等により事実確認を行うことがあり、事実と異なる場合は不正受給となると明記しています。申告書は事実のとおりに書いてください。不正受給とされた場合に何が起きるかは不正受給の返還命令と納付命令を参照してください。
「許可・届出のある」事業者かどうかはハローワークに確認する
労働局の資料が民間の事業者について実績に含めているのは、許可・届出のある民間職業紹介事業者と労働者派遣事業者が実施するものです。この条件が付いているため、利用しようとするサービスがそれに当たるかどうかが前提になります。
当サイトは特定の事業者を挙げず、事業者どうしを比べることもしません。利用を考えている事業者が許可・届出のある事業者に当たるか、その事業者での活動が管轄の安定所でどう扱われるかは、受給資格の決定を受けたハローワークの窓口に確認してください。
民間の事業者を使うかどうかは本人の選択で、条文はハローワークの職業紹介も民間の職業紹介も同じ「職業を紹介され」た事実として扱います。応募が就職に結びついたときの給付は再就職手当に、受給中に働き始めた日の扱いは受給中のアルバイトにまとめてあります。
よくある質問
- 転職エージェントに登録しただけで求職活動実績になりますか?
- なりません。東京労働局の資料は、民間職業紹介事業者や労働者派遣事業者への単なる登録を実績にならないものとして挙げています。登録に際して希望条件を話し合う、提示された求人に答えるなど、事業者との間でやり取りがあれば実績になります。
- 求人サイトから応募した場合は求職活動実績になりますか?
- なります。求人への応募の区分に「応募書類の送付、面接、オンライン自主応募」が挙げられています。ただし1つの求人で書類選考・筆記試験・面接と進んでも1回の応募として扱われます。求人情報を閲覧しただけでは実績になりません。
- エージェントの面談を1回受ければ、その認定対象期間の実績は足りますか?
- 足りないのが原則です。北海道労働局の案内では認定対象期間に必要な実績は原則2回以上で、1回でよいとされるのは求人への応募を行った場合などに限られます。職業相談に引き続き職業紹介を受けた場合を2回以上とみなす扱いが資料にありますが、当てはめは管轄のハローワークが行います。
- 派遣会社への登録や派遣先の紹介は求職活動実績になりますか?
- やり取りがあればなります。許可・届出のある労働者派遣事業者での求職申込み・職業相談・職業紹介は実績として挙げられており、具体的な派遣先の提示があってそれに答える場合も実績になるとされています。単なる登録だけでは実績になりません。
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出典と更新情報
- e-Gov法令検索「雇用保険法」
- e-Gov法令検索「雇用保険法施行規則」
- 東京労働局「失業の認定における求職活動実績となるもの」
- 北海道労働局「失業の認定に必要な求職活動実績」
- e-Gov 法令検索 雇用保険法4条(定義・離職と失業)
- e-Gov 法令検索 雇用保険法15条(失業の認定)
- e-Gov 法令検索 雇用保険法施行規則22条(失業の認定)
データ最終確認: 2026年9月17日 / 次回の制度改定予定: 2027年8月1日