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60歳以上の定年などで離職し、しばらく求職の申込みをしないことを希望する場合、受給期間を最大1年延ばせる特例があります(雇用保険法20条2項)。原則の1年と合わせて最長2年です。ただし申出の期限が短く、雇用保険法施行規則31条の3第2項は「当該申出に係る離職の日の翌日から起算して二箇月以内にしなければならない」と定めています。この2か月を過ぎると特例は使えません。
この特例は雇用保険法20条2項に定められたもので、病気やけが、妊娠・出産・育児などを理由とする受給期間の延長(同20条1項)とは別の制度です。加算できる期間の上限も、申出の期限も違います。
20条1項の延長は働けない期間の日数を加算するもので上限は4年ですが、20条2項の特例は「しばらく求職活動をしない」ことを前提に1年を限度として加算するものです。
雇用保険法施行規則31条の2第1項は、対象となる定年の年齢を60歳と定めています。また同条2項は、60歳以上の定年に達した後、再雇用等により一定期限まで引き続き雇用されることとなっている場合に、その期限が到来したことによる離職も対象に含めています。
定年退職後にすぐ働くつもりがなく、旅行や家族の世話など別の予定がある場合に、受給の権利を先送りできる仕組みです。
この特例で最も注意が必要なのが申出の期限です。雇用保険法施行規則31条の3第2項は「当該申出に係る離職の日の翌日から起算して二箇月以内にしなければならない」と定めています。
20条1項の延長は延長後の受給期間の最後の日まで申し出ができるのに対し、こちらは2か月しかありません。定年退職の直後は手続きが重なる時期でもあり、落としやすい期限です。特例を使うつもりがあるなら、退職後すぐに動く必要があります。
65歳以上で離職した場合は基本手当ではなく高年齢求職者給付金の対象になり、受給期間ではなく受給期限という別の仕組みになります。この受給期限は離職の日の翌日から1年で、延長は認められません。定年が65歳の会社に勤めている場合は、この特例ではなくそちらの話になります。
データ最終確認: 2026年8月19日 / 次回の制度改定予定: 2027年8月1日