退職後のお金
退職金の平均 — 勤続20年以上の大卒定年で1,896万円(令和5年調査)
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によると、勤続20年以上かつ45歳以上で定年退職した人の1人平均退職給付額は、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)1,682万円、高校卒(現業職)1,183万円です。これは退職一時金と年金現価額の合計で、常用労働者30人以上の企業のうち退職給付制度がある会社の、令和4年の退職者についての平均です。制度がある企業は74.9%にとどまり、自分の額を決めるのは統計ではなく勤務先の退職金規程です。
自分の条件では、いつ・いくらになるか。 退職理由・年齢・勤続年数・月収の4つで計算します。
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定年退職の平均は1,183万〜1,896万円
厚生労働省の就労条件総合調査は、令和5年調査で退職給付の支給実態を集計しています。令和6年・令和7年の結果の概況には退職給付の項目がなく、2026年9月26日時点で退職給付の結果を載せた最新の回は令和5年調査です(2023年10月31日公表)。
定年退職者の1人平均退職給付額は、学歴と職種で3つに分けて公表されています。大学・大学院卒(管理・事務・技術職)が1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)が1,682万円、高校卒(現業職)が1,183万円です。退職時の所定内賃金(月額)に対する割合で見ると、それぞれ36.0か月分、38.6か月分、34.3か月分にあたります。
前回の平成30年調査では、同じ区分の定年退職者の平均は1,983万円、1,618万円、1,159万円でした。大学・大学院卒は下がり、高校卒は2区分とも上がっています。増減の理由は結果の概況に書かれていないため、当サイトは理由を推測しません。
定年退職者の1人平均退職給付額(令和5年調査)
- 大学・大学院卒(管理・事務・技術職)
- 1,896万円退職時の所定内賃金の36.0か月分
- 高校卒(管理・事務・技術職)
- 1,682万円退職時の所定内賃金の38.6か月分
- 高校卒(現業職)
- 1,183万円退職時の所定内賃金の34.3か月分
出典: 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況「退職給付(一時金・年金)の支給実態」 / 最終更新: 2026年9月26日
退職事由別では早期優遇が最も高い
同じ調査は、定年以外の退職も「会社都合」「自己都合」「早期優遇」に分けて平均を出しています。どの学歴・職種でも最も高いのは早期優遇で、自己都合は同じ区分の定年より低くなっています。
自己都合退職の平均は、大学・大学院卒1,441万円、高校卒(管理・事務・技術職)1,280万円、高校卒(現業職)921万円です。ただしこれは勤続年数の構成が異なる集団どうしの平均で、表の差を「自己都合なら何割減る」という規則として読むことはできません。減額があるか、どれだけかは会社ごとの退職金規程が定めます。
勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の内訳は、定年56.5%、自己都合31.7%、会社都合6.1%、早期優遇5.7%でした。退職給付制度があり、該当する退職者がいた企業の退職者を100とした割合です。
| 退職事由 | 大学・大学院卒 管理・事務・技術職(万円) | 高校卒 管理・事務・技術職(万円) | 高校卒 現業職(万円) |
|---|---|---|---|
| 定年 | 1,896 | 1,682 | 1,183 |
| 会社都合 | 1,738 | 1,385 | 737 |
| 自己都合 | 1,441 | 1,280 | 921 |
| 早期優遇 | 2,266 | 2,432 | 2,146 |
勤続年数と制度の形態でも、平均は大きく変わる
大学・大学院卒の定年退職者の平均1,896万円には、勤続20年台の人と35年以上の人が混ざっています。勤続年数の階級別に見ると、大学・大学院卒は勤続20〜24年で1,021万円、35年以上で2,037万円です。高校卒(現業職)は406万円と1,471万円で、開きはさらに大きくなります。
勤続の階級が上がるほどおおむね高くなりますが、制度の形態別に分けると、すべての区分でそうなっているわけではありません。結果の概況には区分ごとの人数が載っていないため、細かい区分の数字は幅をもって読んでください。
制度の形態でも違いがあります。大学・大学院卒の定年退職者では、退職一時金制度のみの会社で1,623万円、退職年金制度のみで1,801万円、両制度併用で2,261万円です。高校卒(現業職)では956万円、1,451万円、1,469万円です。
| 勤続年数 | 大学・大学院卒 管理・事務・技術職(万円) | 高校卒 管理・事務・技術職(万円) | 高校卒 現業職(万円) |
|---|---|---|---|
| 20〜24年 | 1,021 | 557 | 406 |
| 25〜29年 | 1,559 | 618 | 555 |
| 30〜34年 | 1,891 | 1,094 | 800 |
| 35年以上 | 2,037 | 1,909 | 1,471 |
| 計 | 1,896 | 1,682 | 1,183 |
退職給付制度がある会社は74.9%
平均額は、退職給付制度がある会社の退職者だけで計算されています。常用労働者30人以上の企業のうち、退職給付制度がある企業は74.9%で、24.8%の企業には制度がありません(残りは有無が不明)。前回の平成30年調査では80.5%でした。
企業規模が小さいほど、制度がある割合は下がります。制度がある企業のうち、退職一時金制度のみが69.0%、退職年金制度のみが9.6%、両制度併用が21.4%です。1,000人以上の企業では両制度併用が47.1%と最も多く、30〜99人の企業では退職一時金制度のみが77.2%を占めます。
調査の範囲が違えば、数字も変わります。人事院が企業規模50人以上の民間企業を対象に行った調査(令和4年4月21日公表)では、退職給付制度がある企業の割合は92.3%でした。対象の規模も年度も違う調査なので、どちらかが誤りということではありません。
退職給付制度がある企業の割合(企業規模別、令和5年調査)
- 調査計
- 74.9%平成30年調査は80.5%
- 1,000人以上
- 90.1%
- 300〜999人
- 88.8%
- 100〜299人
- 84.7%
- 30〜99人
- 70.1%
出典: 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況「退職給付(一時金・年金)制度」 / 最終更新: 2026年9月26日
この平均が表していないこと
平均退職給付額は、一時金として手元に入る額と同じではありません。年金制度がある会社の分は、年金現価額として合計に含まれています。
対象も限られています。勤続20年未満の人や45歳未満の人の平均額は、この結果の概況には載っていません。30人未満の企業は調査の対象外で、パートタイム労働者も対象から除かれています。結果の概況には企業規模別の平均額も載っていないため、当サイトは規模別の金額を示しません。
この数字は集団の平均で、個人の退職金を予測する値ではありません。平均からは、平均に近い額の人がどれだけいるかは分かりません。
「退職給付額」は、退職一時金制度のみの場合は退職一時金額、退職年金制度のみの場合は年金現価額、退職一時金制度と退職年金制度併用の場合は、退職一時金額と年金現価額の計である。
年金がある会社では、一時金ではなく年金現価額として合計に入っています。
- 対象企業: 常用労働者30人以上の民営企業(約6,400社を抽出し、有効回答は3,768社)
- 対象労働者: 期間を定めずに雇われている労働者(パートタイム労働者を除く)
- 金額の対象: 退職給付制度がある企業で、令和4年の1年間に退職した勤続20年以上かつ45歳以上の人
- 金額の中身: 退職一時金額と年金現価額の計
自分の退職金は、勤務先の退職金規程で確かめる
退職金の制度を置くかどうかは、会社ごとの定めによります。労働基準法89条は常時10人以上の労働者を使用する使用者に就業規則の作成と届出を義務づけ、退職手当の定めをする場合には、適用される労働者の範囲、決定・計算・支払の方法、支払の時期を就業規則に書く事項としています。就業規則は労働者に周知しなければならないと、同法106条が定めています。
自分の額は、勤務先の就業規則(退職金規程)と人事・総務の窓口で確認してください。統計の平均と比べて多いか少ないかを、当サイトは判断しません。
受け取るときの税金(退職所得控除や申告書の扱い)は退職金の税金にまとめています。退職後に受け取れる公的なお金の全体は退職でもらえるお金の全リスト、退職前に済ませる手続きと期限は退職前にやることと期限で確認できます。

よくある質問
- 退職金の平均はいくらですか?
- 厚生労働省の令和5年就労条件総合調査では、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の1人平均退職給付額は、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)1,682万円、高校卒(現業職)1,183万円です。退職一時金と年金現価額の合計です。
- 自己都合で辞めると退職金は減りますか?
- 減るかどうかと減り方は勤務先の退職金規程が決めるもので、統計からは決められません。令和5年調査の平均では、自己都合は同じ区分の定年より低く、大学・大学院卒で1,441万円(定年は1,896万円)ですが、勤続年数の構成が違う集団どうしの比較です。
- 勤続20年未満の退職金の平均は分かりますか?
- 令和5年就労条件総合調査の結果の概況には載っていません。金額の集計が勤続20年以上かつ45歳以上の退職者に限られているためです。勤続が短い場合の額は、勤務先の退職金規程で確認してください。
- 退職金がない会社もありますか?
- あります。令和5年就労条件総合調査では、常用労働者30人以上の企業のうち24.8%に退職給付制度がありません。30〜99人の企業で制度がある割合は70.1%で、1,000人以上の90.1%より低くなっています。
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出典と更新情報
- 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況「退職給付(一時金・年金)の支給実態」
- 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況「退職給付(一時金・年金)制度」
- 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況(調査の概要・利用上の注意・用語の定義)
- 人事院 民間の退職金及び企業年金の実態調査の結果並びに国家公務員の退職給付に係る本院の見解(令和4年4月21日)
- e-Gov 法令検索 労働基準法89条(作成及び届出の義務)
- e-Gov 法令検索 労働基準法106条(法令等の周知義務)
最終更新: 2026年9月26日 / 次回の制度改定予定: 2027年8月1日